小説などで学ぶ、

日本史・世界史
面白いだけではない、
読めば身になる歴史関係の小説・マンガ等紹介!
歴史の勉強は、暗記ではつまらない。
教科書に載っている、歴史は薄っぺらだ。
学校の歴史の授業は、眠くなる。
歴史はテスト前の一夜漬けで済ませてしまい、
全然頭に残っていない。
などなど、そう思っている人に
読めば頭に入って忘れなくなる歴史関係書物を紹介しています。
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中国歴史 戦国2
安能 務
発売日:2000/06
価格
マキャベリをこえる君主論
中国史を読む以上、知っておかねばその面白みを理解することはできない教科書、と言うべきでしょう。君主論といえばマキャベリというイメージがありますが、それは誤解された現実でありましょう。その現実を、この本はみごとに覆してくれました。また、テンポのよい文章、よくまとまった場面も特筆すべきでしょう。(もともと、この安能さんは現在形の文章が多いです。それがふしぎなことに、とても読みやすいのです)余談になりますが、三国志がお好きな方にもお奨めいたします。中国史を知らない方も、人間がとるべき行動、持つべき信念をどう使い、どう考えるかを知るいい機会になると思います。

紀元前三世紀―戦国の世が終わろうとし、新しい時代の到来が予感されながらも、いまだその方法が模索されていた時、一人の天才が現れた。政治における「理想の追求」と「現実の処理」を分離させ、現代政治学にも通じる支配体制論を、命をかけてうち立てた男・韓非子。その不朽の古典が鮮やかな解説によって、ここに蘇る。
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安能 務
発売日:2000/06
価格
「最後で最大の諸子百家」を彷彿させる
諸子百家というと、法家、儒家、墨家、道家、縦横家、農家、名家等があるが、そのように分類することから、偏見が生まれることはあり得る。法家である韓非子が道家の「老子」を引用解説するのはおかしいというようなものがそれだ。著者は、従来の諸子百家の分類は、春秋戦国期の歴史発展の理解を妨げるだけでなく誤解の原因になると他の著書の中で主張していた。諸子百家は並列して論じられるものではなく、哲学としての「老子」を法家である韓非子がみずからの政治論に応用することは充分考えられるという立場である。加えて、本書のあとがきに述べられているように、日本の研究者も、「本来はこういう意味だ」という説明を付すことで原典の字句を別の字句に置き換えて読み直すということをしているとのこと。清の考証学派の悪い影響のようだ。以上のような、偏見や意図的な読み替えをせずに、著者が「韓非子」を解説したものが本書ということになろう。上巻は、君主心得帖のようなイメージであったが、下巻は、洗練かつ体系化された支配体制論となっている。天下統一が秒読み段階に入ってきた状況を反映したからであろうか。名君、名宰相の評判を有する人物をも容赦なく批判の対象にあげる。慎到の「勢」を「治勢」という明確な形で定義し直し、申不害の「術」と商君の「法」を「法術」に統合する。さらには、「老子」を援用しつつ、政治の目指すべき境地を示す。内容として、それはまさしく春秋戦国時代の良き遺産を引き継ぎ総合体系化したものと言える。そして、それらを秦王政(後の始皇帝)に命がけで堂々!と説く韓非子の姿はまさに「一流の軍師」である。春秋戦国の遺産を引き受け、見事に体系化したその歴史的使命観と「智術能法の士」としての自信を強く感じ取ることができる。好著である。

「矛盾」「守株」など数多くのエピソードで人間性への鋭い洞察を示しつつ、そこでは常に新しい政治のあり方が問われていた。この世は「天命」という不変の脚本の下で繰り返されるドラマだとする伝統的な史観を、まっこうから打ち破り、歴史の「変化」を信じて、韓非子は法始主義による政治改革を秦の始皇帝に説いたのである。
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酒見 賢一
発売日:1994/06
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知識を振りかざして周り(読者)を振り回すって、楽しいだろうなぁ(間違った憧れですかそ
 もともと酒見賢一の名前を知ったのは、マンガの『墨攻』であり、革離の「内面にやさしさがあふれるが故の厳しさ」とは違った種類の、自律的な厳しさが印象に残っていたのだと思う。 「墨守」という単語はあるが、「墨攻」は造語。堅く守り通す為の土台になっているのが他人への愛なのであれば、「守る」という事にとらわれ過ぎて愛を無視してしまった革離の姿勢というのは、「墨守」という言葉にそぐわず、その攻撃的な姿勢から「墨攻」と呼ぶにふさわしいのではないか、と考えて付けられたタイトルなのでしょうか。タイトルだけでも考える事が出来るというのは楽しい。 正体不明な墨家をテーマに完全フィクションでここまでの作品を作っちゃう酒見氏のチカラってのは、しかし凄いね。宮城谷昌光にも通ずる部分があるけど、歴史的事実を損なわずにフィクションを交えて物語を構築出来るというのは、事実を自分のモノに出来ているって事だもんね。知識を振りかざして周り(読者)を振り回すって、楽しいだろうなぁ(間違った憧れですかそうですか)。

戦国時代の中国、特異な非攻の哲学を説き、まさに侵略されんとする国々を救援、その城を難攻不落と化す謎の墨子教団。その教団の俊英、革離が小国・梁の防衛に派遣された。迫り来る敵・趙の軍勢は2万。梁の手勢は数千しかなく、城主は色欲に耽り、守備は杜撰であった。果たして革離はたった一人で城を守り通せるのか―史実を踏まえながら奔放な想像力で描く中島敦記念賞受賞作。
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