中国歴史劇画の名作 すでに秦の王となった始皇帝を軸に「韓非」と「李牧」の二人を描いている。始皇帝にその才を高く評価されながら悲劇的な運命を辿った韓非と、始皇帝最大の敵と言われた李牧。どちらも魅力的に描かれているし、ストーリーの運び方も巧みだ。 ただ、「東周英雄伝」の頃と比較するとややデフォルメの強さが気にならないでもない。それが効果的に活かされている場面も少なくないのだが、少し人の表情が大袈裟過ぎるように感じる部分もあった。 だが、いずれにしても名作には違いない。一巻と銘打っているにも関わらず続編が出ていないのが残念だ。
中国史上最初にして最強の覇王、秦(しん)の始皇帝。その華麗、苛烈な生涯の幕が、今ここに揚がる!
秦王・政、後の始皇帝の幼年期を描いた『東周英雄伝』より9年、壮大な物語がその相貌を現し始めた。雑誌発表時そのままのサイズ、絵そのものを重視したカラーページ、本文にも大胆に筆を加えた華麗なる歴史絵巻!