小説などで学ぶ、

日本史・世界史
面白いだけではない、
読めば身になる歴史関係の小説・マンガ等紹介!
歴史の勉強は、暗記ではつまらない。
教科書に載っている、歴史は薄っぺらだ。
学校の歴史の授業は、眠くなる。
歴史はテスト前の一夜漬けで済ませてしまい、
全然頭に残っていない。
などなど、そう思っている人に
読めば頭に入って忘れなくなる歴史関係書物を紹介しています。
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中国歴史 春秋3
酒見 賢一
発売日:1996/03
価格
呪術や礼の何たるかを知るに好適な長編伝奇小説
孔子最愛の弟子、顔回を主人公とした伝奇小説全13巻。実際には、顔回が主体となって動く場面は少なく、彼の周囲の人々、周囲に起こる事件、動乱の記述が中心である。顔回を主人公とした理由が誰の目にも明らかになるのは、恐らく12巻あたりからであろう。雑誌連載が12年弱に及んだ長編であり、諸事情から私は3期に分け、足かけ10年をかけて読了した。数冊毎に数年のブランクがあり、内容の細部を失念したまま読み進むこととなったが、私にとっての第3期−最後の3冊(11巻から13巻)は1週間ほどの短期間で、貪るように読んだ。仕事の合間だから、相当の密度である。それほどに吸引力のある面白さであった。著者も断っているとおり、真偽定かでない「小説」であるから、この作品を読んでも中国古代史に通じるわけではない。しかし、呪術や礼など、古代思想を理解する上で欠かせない知識が満載されているのも事実である(部分的には、解説が多すぎてむしろ煩瑣に思える)。異形のものや祭祀・呪術を扱う作品を理解するのに、本作品を読んだ経験は役立つだろう。若くしてデビューし、初期から完成度の高い作品を発表し続けている作者であるが、私が一抹の危惧を抱くのは、彼の執筆姿勢である。創作において、テクニックが偏重されていると思えるのである。技術はもちろん必須であると思うが、技術だけに頼るなら、完璧でなければならない。わずかでも瑕瑾があり、作者の自意識や手練手管が見えてしまうと、小説の純度が下がると思うのである。本作品にはそうした欠点のほか、表現の点でも、細かい言葉遣いに作者の不注意があるし、不用意な現代用語の使い方に、読者の没入を妨げる無粋さを感じる箇所がある。11巻・12巻で巻末付録とされた無惨な過去の「遊び」、そうした作品を是として発表してしまう著者の品性が、本作品のような優れた「本業」に忍び込んでしまっている点が、残念であった。

聡明で強い呪術の能力を持ちながら、出世の野心なく、貧しい人々の住む陋巷に住み続けた顔回。孔子の最愛の弟子である彼は師に迫る様々な魑魅魍魎や政敵と戦うサイコ・ソルジャーだった…息づまる呪術の暗闘、政敵陽虎との闘争、影で孔子を護る巫儒の一族。論語に語られた逸話や人物を操りつつ、大胆な発想で謎に包まれた孔子の生涯を描く壮大な歴史長編、第一部。
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酒見 賢一
発売日:1997/07
価格
漫画でもみたい作品
表紙は諸星大二郎。物語のイメージとピッタリだ。最近は挿絵のある小説が減ってしまった。淋しいもんだ。挿絵も入れてくれ〜。これは漫画化で読んでみたい。誰かやらないかな・・・

儒者の抵抗によって思わぬ苦戦を強いられた陽虎は、太古の鬼神・饕餮を召喚。瞬く間に儒者の屍の山が築かれていった。その凄まじさに孔子の弟子たちは恐れをなすが、一人、顔回だけは落ちついていた…。土俗的な術を使う政敵との熾烈な闘い、媚術で弟子を次々に骨抜きにする謎の美女の登場、更に許嫁と顔回の恋の行方は…。
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酒見 賢一
発売日:1998/04
価格
興奮
顔回対子蓉の戦いも面白かったのだが、顔穆対子蓉の闇の中での対峙には興奮せずに入られなかった。顔穆という老人の人生までも包含させてしまった戦闘描写には脱帽。

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酒見 賢一
発売日:1998/08
価格

孔子一門をねらいうちにしてゆく妖艶な性魔術使い子蓉は、唯一術をやぶられた顔回を籠絡すべく陋巷を訪れ、ついに顔回の許嫁の美少女に出会う。子蓉から鏡を貰った少女だが、そこには恐るべき媚術が施されていた…。一方、三都の連続毀壊を密かに企てた孔子は、協力を申し出た政敵少正卯の真意を測りかねていた―。想像を絶する凄まじい死闘が繰り広げられる急転直下の第四巻。
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酒見 賢一
発売日:1999/06
価格

とうとう業師五六まで取り込まれてしまった…。媚術に操られた美少女は、厳重な見張りをものともせず、次第に国を揺るがしかねない勢力を形成してゆく。一方、孔子の使者として費城に赴いた公冶長は、そこで意外な裏切り者と対面した。少正卯一味に攪乱される孔子一族の危機。春秋の世を戦国の世に踏み込ませていったのは誰か―。東洋の房中医学にも分け入る、興味津々の第5巻。
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酒見 賢一
発売日:1999/11
価格
孔子が・・・
この巻は費軍対魯軍の戦いが主に描かれています。そしてなんと孔子が弓を射たり、矛を振るって費兵の頭をかち割ったりする場面が見られます。

瀕死の状態になってゆく美少女を救うために、ともに故郷へ帰り、南方の医学を学ぼうと決意する顔回。物狂いの様相を呈する費の奇襲攻撃に驚愕する孔子。顔回の動揺と孔子の活躍。古代中国のシャーマンたち、孔子とその弟子たちを鮮やかに描く、超大作歴史小説。中島敦記念賞受賞。
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酒見 賢一
発売日:2002/09
価格
物語は中盤へ
全13巻の中の7巻物語は佳境へ。医の力が試される。諸星さんの表紙をじっくりながめてから本編を読んで欲しい。この印象的な目がこの巻の見所だ!

費の反乱を危機一髪のところで鎮圧した孔子は、少正卯一派の実力を思い知らされていた。そこに突然、妖女・子蓉が訪れ、孔子との面会を申し込む。その子蓉の媚術により瀕死となった美少女・〓は、顔氏の里・尼丘に運ばれ、南方を遍歴して医術をきわめた医〓の診察を受ける。医〓は、医の力によって〓を救えると断言するが…。名医の登場で新たな生彩を放つ、一触即発の第7巻。
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酒見 賢一
発売日:2003/01
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顔回、冥界へ
子蓉の月蠱におかされた、を救う為、顔回は冥界(?)へと入る。息をつかせぬ展開で、ぐいと引き込まれてゆく感覚が心地良い。この巻では、今まで飄々としていて掴み所の無かった顔回の弱さ、人間らしさが愛しい。また、顔回を惑わせる為に登場する神は、これを口に出してしまったら、孔子らしさが無くなってしまう、という孔子の本音、感情を、孔子を一部憑依させて神が語る(私の解釈です。あくまで)という離れ業をやってのけてくれます。

妖女・子蓉の媚術により、陋巷の美少女・〓は次第に病み衰えていく。満月の強大な魔力を利用する子蓉と巫医の神である祝融の力を借りる異形の南方医との、命を賭けた闘いが始まった。孔子最愛の弟子・顔回は、〓の内に潜む鬼魅を制するために、薬草漬けの酒で一時的に意識を殺し、九泉に向かった…。冥界に降りた顔回をめぐり、神同士が激しく相争う、驚天動地の第8巻。
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酒見 賢一
発売日:2003/06
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三都毀壊成るか!
顔回は窮地を脱し、孔子は謀をめぐらす。孔子のめざす三都毀壊は最後の成城を残すのみ。だが・・・そして顔回はどうからんでくるのか?この巻と前巻に雑誌連載中の南伸坊さんの挿絵が載せられています。表紙の諸星大二郎さんの絵と比べてみてください。なんと画風の違うことか。

数々の恐怖と苦難の試練の果てに、〓のもとにたどりついた孔子最愛の弟子・顔回。人間の生命力を吸い上げ、精神を窒息させる危険な場所・冥界。一刻も早い脱出が必要だ!妖女・子蓉と〓、そして顔回。冥界の掟に反し、三人そろっての帰還にあくまで固執する顔回に、子蓉は、三人を二人にし、二人を一人とする、驚くべき術を提案する。冥界の規則さえも欺く、奇想天外の第九巻。
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酒見 賢一
発売日:2003/10
価格
スペクタクルー
〜相変わらず面白かったです。個人的にはそれにつきます。舞台は孔子の時代の中国なので、何千年も昔の人たちの話ですが、それを感じさせない程登場人物が生き生きと動いているので、孔子の事を全く知らなくても楽しく読めるのではないでしょうか。歴史上には名を残さなかった人物も出てきますが、全く違和感を感じさせません。〜〜特に10巻はそういった人の活躍が表面に出る巻ですが、むしろこちらの方が興味深いくらいです。兎に角よく練られた長編小説であるので、古代中国ないし古代世界が好きな方なら存分に楽しめるのではないかと。〜

尼山の祠に奉納する舞の舞手に選ばれた尼山顔氏の長の末娘顔徴在。激しく降りしきる雷雨の中、無我の境地で舞い続ける徴在に、激しい光が下り立った。彼女を包み込んだ尼山の神。その神が彼女に告げたのは、一生一人であることを運命づけられた彼女が、「三年後、子を生むことになる」という驚くべき「命」だった…。孔子出生の秘密がいよいよ明らかになる、空前絶後の第10巻。
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酒見 賢一
発売日:2004/02
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学校で習った孔子とはちょっと違う
慎重な調査と大胆な類推に基づく 孔子の伝奇的叙事詩特に この回は孔子の出生にまつわる謎や 尼丘や顔氏の謎が明かされる重要な巻この小説を読んで私は 始めて儒教は 礼のルネッサンス運動であった事が理解できた。 学校では なかなか理解できなかった事を楽しみながら学べる良い書ではないかと思うただし 新潮文庫は出るのが遅い 前の筋を忘れた頃に次が出る ハードカバーを買えばいいのだろう読みにくいので大嫌い 初めから2種類の装丁で出せばいいのに私なら文庫を買います

魯の国の政権安定のために孔子が企てた三都毀壊策。その最終段階の成城討伐は、成の城宰・公斂処父の抵抗にあい、膠着状態におちいっていた。そこで、狂巫に身をやつした悪悦の使嗾をうけた処父は、孔子の動揺を誘うため、その故郷・尼丘襲撃に兵を向わせる。そして、その頃、子蓉も何ものかに誘われるように、尼丘を目指していた。孔子の故郷に危機が迫る、危急存亡の第十一巻。
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酒見 賢一
発売日:2004/06
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孔子が魯の政権安定のために計画した三都毀壊の最終策、成城破壊は成兵の激しい抵抗にあい、一進一退の状況に陥る。城宰の公斂処父が孔子を霍乱するため、その故郷・尼丘に派遣した成兵たち。そのまえには顔儒たちが立ちはだかる。そして、尼山の神に受け入れられた子蓉は、その祠の前で最期の舞を踊りながら、邑に突入した成兵たちを次々と倒していく…。愛別離苦の第十二巻。
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酒見 賢一
発売日:2004/11
価格
十年以上の総決算
決して筆が早いとは言えないこの作者のシリーズに付き合って十年以上が経つ。デビュー作にして「日本ファンタジーノベル大賞」を受賞した「後宮小説」のあまりの面白さに、間もなく刊行されたこの「陋巷に在り」を読み始めたのだが、中国の歴史に関する広く且つ深い知識には頭が下がる。孔子の弟子としては決して有名とは言えない顔回に注目したのも、酒見賢一ならでは、と思える。シリーズを読み進めている間、ボンヤリながらも、終幕は顔回の死で終わるものと思っていた。が、顔回は終幕でもいつも通り、どこか頼りなく、ナイーブな青年のままだった。顔回の死を知らずに済んだことに心なしかホッとする。他にもいくつかのシリーズは上梓しているようだが、暫くはこの余韻に浸っていたい。

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