 宮城谷 昌光 発売日:1997/08 価格  やっぱり晏弱だな晏嬰が主人公なのだが、父の晏弱が一番魅力的な登場人物。晏弱に惚れた蔡朝や南郭偃と同じく、私も彼に惚れてこの小説を読み終えた。
強国晋を中心に大小いくつもの国が乱立した古代中国春秋期。気儖な君公に奸佞驕慢な高官たちが群れ従う斉の政情下、ただ一人晏弱のみは廟中にあっては毅然として礼を実践し、戦下においては稀代の智謀を揮った。緊迫する国際関係、宿敵晋との激突、血ぬられた政変…。度重なる苦境に晏弱はどう対処するのか。斉の存亡の危機を救った晏子父子の波瀾の生涯を描く歴史巨編、待望の文庫化。 |