小説などで学ぶ、

日本史・世界史
面白いだけではない、
読めば身になる歴史関係の小説・マンガ等紹介!
歴史の勉強は、暗記ではつまらない。
教科書に載っている、歴史は薄っぺらだ。
学校の歴史の授業は、眠くなる。
歴史はテスト前の一夜漬けで済ませてしまい、
全然頭に残っていない。
などなど、そう思っている人に
読めば頭に入って忘れなくなる歴史関係書物を紹介しています。
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日本歴史 平安時代 後三年の役
高橋 克彦
発売日:1995/10
価格
読むペースが速くなってきた。
この巻の主人公は経清の息子清衛である。
まったくのフィクションなら、10〜20代の青年期に彼が活躍するように作るのだろうが,
清衛の場合はなんと35歳になって初めてその正体を現す。
その忍従,経清の妻結有にはさらに当てはまる。
人間の執念というものはここまで凄いものかと思う。そしてその運命のなんと哀しいことか。
義家もなかなか面白いキャラクターとして登場している。
この巻に至って、真の主人公は既に「歴史」と「東北の土地」に移っていっているように思える。
本当はもっとゆっくりしたペースで読みたいと思っていた。
しかし、小説としての面白さがそれを許さない。最終巻の義経編楽しみである。

安倍が滅び、出羽の清原一族が治めることとなった奥六郡に
藤原経清の妻結有は忘れ形見の清丸とともに留まっていた。
清原の嫡子武貞の妻としてである。
亡き兄と夫の志を胸に秘め敵方の一族として忍従の戦いを続ける母子の前に
源義家が陸奥守として現われる。清原一族の確執が「後三年の役」の嵐を呼び起す。
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高橋 克彦
発売日:1995/10
価格
全五巻を読み終えて

蝦夷(えみし)の誇りとは何であろうか。この物語の主題は、中央対辺境。
その中で、辺境の側から中央を見る、という視点でこの物語は作られている。
摂関政治は現代にもつながる管理社会である。
そこから抜け出そうとすれば、新たな時代、武家社会しかない。
しかし、武家の社会は一歩間違えれば、いやたいていはどの国も、
まずは軍事独裁国家になる可能性が大きい。
高橋克彦氏はそういう時代の流れの中で、そうはならない可能性もあったのではないか、
とこの物語をつむいだのであろう。
武家社会でありながら、合議制を本旨とし、平和を求め、
国の産業を盛りたてることを目的とする国造り。
それは東北という小さな国の中であり、
しかも金山という産業があってこそ可能な国つくりではあったが、ここに蝦夷の誇りがあった。
源平の戦を主題にした小説は幾多もあったが、
いずれも、台頭する源氏を肯定する物語であった。
しかし、そういう物語からは、人間の情愛、権力闘争はつくりやすいが、
新しい時代を理想化しないと話が終わらない。
時代から離れた者たちから、物語を作るということ、
たとえば僧侶の立場から作る、ということも出来るだろう。
ただ、それだと「国」の本質は見えてこない。
当時、日本であって日本ではなかった地域から物語を作ることによって、
初めてその時代の全体像も見渡せるし、「誇りある国」を小説は描くことが出来るだろう。
我々はもっと、こういう物語を自らの物にしなくてはならない。
たとえば、アイヌの物語。たとえば、琉球の物語。誰かきちんと描いてくれないだろうか。

ところで、この物語を読み終わった後、
藤原氏みたいな闘いを現代でもしているところを思いだした。
圧倒的な中央の力に屈せず、しかも媚びることなく、闘いの先を読みながら、
長い長い闘いを自らの生活の一部にしながら、
「命こそ宝」という経清にも通じる思想を全員のものにし、
そして何度か勝利を収めた「国」が現在の日本にある。沖縄である。
沖縄が日本に正式に入っていた期間はまだ100年にも満たない。
沖縄から日本を見れば、日本の本当の姿が見えるのかもしれない。


朝廷に背き、蝦夷の側に身を投じて戦った父藤原経清、
叔父平永衡の名を継いだ清衡は源義家の力を借りて乱を治め、
藤原に姓を改めて平泉に黄金の都を築いた。
堂塔を建て勅使を迎えて栄華を誇る孫の秀衡の許に源氏との宿縁が三たび影を落とす。
壮大なスケールで描く、傑作歴史小説ついに完結。
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