来年は品切れ必至か?来年のNHK大河はタッキー義経。非常にドラマチックな時代で、武士らしいやり取りや劇的な合戦逸話は勿論、男性的には、「親子に分かれての戦い」「讒言」「謀略」「暗殺」女性的には「白拍子出身の夫を思う妻(静)」「男勝りの女将(巴)」「肝の据わったあねご(政子)」「儚い恋(大姫と義高、椿山伝説)」等々、ドラマを構成する要素には事欠かない。舞台も鎌倉、関東は勿論、福岡、四国、京都、奈良、神戸、石川、奥州、(樺太、モンゴルもか!?)・・・日本全国に渡るため、各地で義経イベントが催されるはず。「吾妻鏡」は北条氏が編纂した鎌倉幕府の正史で、上記のような逸話が満載で非常に面白い。竹宮氏の手になるこの漫画は、史料に非常に則って描かれおり万人に向けての格好の鎌倉入門となっている。中井喜一の頼朝、中尾彬の梶原景時等、この漫画を読めばまさにこれ以外ありえないだろうという位、はまり役なのがわかる(笑)来年は売り切れ必至かも。
以仁王、源頼政の挙兵から六代将軍宗尊親王の京都送還まで、八十年余りにわたって鎌倉幕府の事蹟を記す『吾妻鏡』。変則的な漢文体で書かれたこの公用記録書を、コミック界きってのストーリーテラーが物語化。躍動感あふれるタッチで中世武家社会を描き、源頼朝の実像に迫る。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。