単行本には手が届きませんでしたが、、、文庫本になって店頭に並んでいるのを見たときは、思わずヤッター!と小躍りしてしまいました。今、大事に一冊ずつ読んでいるところです。 世界史の授業中、大急ぎで表面をなどっただけで終わってしまったローマ史。似たような名前がたくさん並んでいて、次から次へと事実が列挙されるわ、領土の拡大の地図はわかりにくいわ、苦しんだ思い出しかないのですが、不思議なことに、いま、塩野さんの歯切れのよい文章を読みながら、その膨大な歴史の流れにわくわくしながら流されている自分がいます。 歴史の中に彗星の如く現れる英雄や天才もいいですが、ローマ人という人たちが、歴史を作っていく過程もおもしろい。同時代の人間から見ても、けして一流の人間とは見なされていなかった人々が、まるで、!!りの如く、広大な領土と社会システムを営々と築いていく様にはわくわくさせられます。
ローマ人の物語ローマ誕生、王政から共和政へ。
前753年、一人の若者ロムルスと彼に従う3千人のラテン人によりローマは建国された。7代続く王政の下で国家としての形態をローマは整えてゆくが、前509年、共和政へ移行。その後、成文法制定のために先進国ギリシアへ視察団を派遣する。ローマ人は絶頂期のギリシアに何を見たのか 。比類なき大帝国を築きあげた古代ローマ。その一千年にわたる興亡の物語がいま幕を開ける。