唯一の天才の出現までもう少し 内外に問題を抱えるローマの混沌は、スッラ、ポンペイウスの出現を経てもいまだ改善されない。しかしながら、そこここに新改革を掲げて、何とかこの困難を乗り切ってゆく。 昨日の友は今日の敵、昨日の恩師は今日の仇討ち相手と、ローマに連綿と続く覇権争いとその改革は、共和制の限界を示し、いよいよガイウス・ユリウス・カエサルの出現をみるのである。 ローマの栄光まで後もう少し。稀代の天才の出現まで後もう少し。やがてみるローマの栄光へと続く道は、本書とともに嫌がおうにも高揚感を煽り立てる。